薄給で有名な業界で働いていた頃、給料日直前ともなると全くお金がありませんでした。
住んでいたアパートの近くにある24時間スーパーで、パンの納品がされる深夜3時まで起きて待ち、納品後に割引される菓子パンや総菜パンで数日分の食料を調達していました。
夜勤の仕事でしたので比較的時間の自由が効く身にとっては、¥130で売られていたパンがその時間になると¥80や¥70、¥50台で買えることを思うと、昼間の通常価格で買う事は出来ませんでした。
今のようにどこでも電子マネーやクレジットカードでの買い物が出来るわけではなかったため、給料日は本当に待ち遠しかったです。
そんな時、待ちに待った給料日を前日に控え本当に何も買えないくらいお金がなく、明日振り込まれる給料で何をしようかと思案していた時、私の頭にある疑問が浮かびました。
「給料って一体何時に振り込まれるんだろう?」もちろん○○日払いなのは知っていたのですが、その○○日の何時に振り込まれるかはその時知らなかったのです。
しかし当時の私は「○○日払いなのだから日付けが変わったら振り込まれるんだろう。
銀行のシステムとしては理に適っているはず!」と思い込み、日付けが変わる24時に引き出そうと意気揚々とコンビニのATMへ向かいました。
夜勤明けで昼から眠り夜に起き出した私は、ついでに食料もコンビニで買おうと食事も摂らずに最寄りのコンビニへ出掛けました。
気持ちの逸った私は23時20分頃には店舗に着き、流石に早く来過ぎた事を後悔しつつも立ち読みしながら時間を潰しました。
立ち読みしている間も時間が気になりソワソワしていた気持ちを今でも思い出せます。
そしていよいよ24時になった瞬間、徐にATMへ向かい引き出しの操作をしましたが、残高不足で出金不可能とのこと。
慌てたものの時計の間違いを疑い、「流石に24時丁度は無理か」と思い直し、更に10分ほど立ち読みで時間を潰してから再チャレンジするも無情にも同じエラー表示が・・・。
ここに至って24時丁度に振り込まれるは間違いだったと認め、空腹のまま帰宅。
泣く泣く再び床に潜りました。