大学を卒業し社会人になって3年が経つ。
入社当初は右も左も解らず電話対応もろくにできず先輩達を困らせてばかりいた。
それでも3年も経てば変わるもの。
後輩もできなんとなくだが社会のことを多少わかったような気分になった。
そんな中、依然として頭を悩ませている問題がある。
毎月返済義務のある奨学金だ。
奨学金は元々経済的に余裕のない家庭に生まれた子供にも勉学の機会を与えるために存在する制度だ。
私自身もその制度のおかげで大学に4年間通うことができかけがえのない仲間もできたので奨学金制度には感謝している。
しかし、いざ社会人になって奨学金の分のお金が毎月引き落とされているのを見ると感謝以外の感情が浮かんでくる。
月々に2万円近くも引かれるのは辛いものがあるのだ。
大学を卒業しても奨学金を払えない人が増えていると問題になっている。
その問題を受けてこれからの全奨学生に機関保証制度を義務付けようとして多くの批判が出たことも記憶に新しい。
機関保証自体は悪い制度ではない。
保証人が見つからない人や保証人に迷惑をかけたくない人への救済制度でもある。
結局自分で払うことができなければ保証人が払うことになる。
それによるトラブルも生じているという話だ。
それでも払えないというのは解る。
給与を貰うときにも年金や税金を引かれ、手取りは少ない。
会社が暇で残業が全くないときはその月の家賃を支払うために日々の生活費を切り詰めたほどだ。
その2万円さえなければ家賃の心配もなくなるしもっと好きなことにお金を使えるのにと思う。
この状態が後10年以上続くと思うと憂鬱だ。
奨学金という名の借金じゃないかという声もある。
借金を負わされたまま生活していては結婚もままならない。
最近結婚する年齢があがっていたり、結婚しない人が増えている原因の1つとしてあげられる気さえしてくる。
無償であるべきという声にも頷きたくなる。
しかし、仮に無償になるとしてそのお金はどこから出てくるのだろうか。
今現在働いている私達からではないだろうか。
今でさえ生活することに手いっぱいで旅行に行くことさえできないのだ。
自分勝手で申し訳ないとは思うがこれ以上支払う額が増えるのは御免である。