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まさに自転車操業で結果は自己破産

まさに自転車操業で結果は自己破産

若かりし頃、念願だった自転車専門のサイクルショップを開業し、個人経営の小売店オーナーとなった。

開店当初は、それまでの趣味の延長で毎日好きな自転車をいじることが出来るし、好みのタイプの自転車を陳列して同様の趣味を持つお客さんともかかわりが出来、意気揚々と毎日を楽しみながら営業していた。

 

物珍しさも手伝ってか、ビギナーズラック的に商売は繁盛し、それなりの売り上げもあった。

 

店舗は賃貸で駐車場も借りており、運転資金は親父から貸してもらい公正証書も作って毎月決まった金額を10年間の予定で返済していた。

 

開店から1年が過ぎたころ、店主である自身の慢心からかお客さんの足が遠のき始めて売り上げも徐々に落ち込み、商品は全く売れずにパンク修理が1日に1件来るくらいの閑古鳥が無く状態が続いた。

 

商品の自転車は仕入れた翌月には現金決済で一括支払いせねばならず、店舗の家賃や駐車場代も毎月確実に支払わねばならない。

 

どうしようもなくなったある月、ついにクレジットカードのキャッシングに手を染めてしまった。

 

しかし返済することもできないまま、毎月不足分の10万円ずつをキャッシングで引き出しては支払いに回しており、自分の生活費すら無かったので、今度は支払いプラス生活費で毎月20万円ずつキャッシングしていた。

 

もちろん1社では足りないので、持っていたクレジットカード5枚を次々と使っていき、ついには3社で150万円の元金の借金残高に膨れ上がり、毎月の元利金の返済も10万円以上になり・・・。

 

借金を払うために借金をするという絵に書いたような自転車操業に陥ってしまった。

 

とうとう5社で250万円の借金となり、親からも見放され自転車の仕入れ先からも商品を引き上げられ、四面楚歌で閉店を余儀なくされた。

 

自分の慢心がすべての現況ではあったが、合わせて借りていたサラ金から借金の取り立ても来るようになり、弁護士に依頼して自己破産手続きを行った。

 

幸い、ギャンブルなどでの浪費ではなく、事業の失敗に伴う返済不能状態と評価され、弁護士介入の文書を送達してもらってすぐに借金の催告がすべて止まった。

 

数か月の様々な聴聞やらを経て、裁判所から自己破産の最低と免責の決定がおり、晴れて500万円ほどに膨らんでいた借金がゼロに帳消しとなった。

 

自分の至らなさで多方面のな方々に迷惑をかけてしまい、以後は身分相応の生活で地道に就労して10年を生き延びた。

 

10年過ぎるとブラックリストから消えるので、使っていなかったカード会社になら申し込んでクレジットカードも作ることが出来た。

 

もう絶対に同じ失敗は繰り返さないと近い、今では品行方正な姿勢でつつましい毎日を過ごしています。